水源の郷の水騒動

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080521 038.jpg原野に灰谷という地区がある。善峯寺と金蔵寺のちょうど間に位置する静かな集落だ。西山の雄峰、小塩山の懐は等高線も高密で、切立つ断崖が行く手を阻む。さてさて、鈍足お笑い自転車乗りは、竹林を上って、棚田を縫って、果敢に挑んだのは良いが、最後は急峻な斜面に対して、私が悪うございました、と謝るしかなかった。

灰谷地区には水道がない。なくても困らない。地下水が豊かなのだ。灰谷の他にも大原野には水道が通っていない集落がいくつもある。西山は水源の郷だ。その水質の良さは、ウイスキー発祥の地であるサントリー大山崎蒸留所を引合いに出してしばしば語られる。伏流水が豊かな京都盆地にあっても、西山の水は間違いなく一級品である。

大原野の住人として書き留めておきたい事がある。水を巡って、隣町で騒動が起きている。大山崎町が京都府を訴えたというニュースが流れたのは先日の事だ。前代未聞である。民間会社ならば、子会社が親会社を訴えたという図式だ。


080521 049.jpg西山連邦の麓にある二市一町(長岡京市、向日市、大山崎町)は乙訓地域と呼ばれている。同地域は長らく豊かな地下水を利用して来た。そこに府営水道が入っ てきたのは、平成10年に日吉ダムが完成した後である。便利になったのはいいが、他の自治体と比べても「水道料金が高い」という声が上がっていた。二年前 の選挙で、共産党の町長が誕生した大山崎町は、「水道料金を下げる」という選挙の公約を実行に移そうとしているのだが、府側が応じるわけもなく、縺れた上 の提訴のようだ。

政権が共産党だから楯突いているとか、自民党だからどうだとか、そんな次元の話じゃない。国土交通省による止まらないダム建設、水資源機構、天下り、利 権、府営水道が高いのはそれらロクでもない話とすべて一連である。足元に素晴らしい水源があるにも関わらず、地域の住人は、明らかに高い水道料金を押付け られている現状がある。府を相手に遣り合う大山崎町の前途は多難かも知れない。しかし、一生活者の立場からすれば、事の詳細を知れば知るほど、大山崎町が上げた 声はもっともな話だと思う。

「水の押し売り、料金高い」 大山崎町が京都府を提訴
高い水道代「もう我慢できない」 京都府大山崎町の提訴

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