京都市南区吉祥院: 2005年8月アーカイブ

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 台風11号が近づいていた。台風が暖かく湿った空気を運んできたおかげで、京都も蒸暑かった。そんな不快な気候にもかかわらず、吉祥院天満宮の境内には大勢の大人や子供で賑わっていた。どちらかと言うと小ジンマリした参道と境内に露店がずらりと並ぶ風景は昔と変わらない。でも子供の数は昭和の時代に比べると確実に減っているのだろう。
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 台風の影響だろうか、この日行われるハズだった六歳念仏踊りは翌日に延期になったそうだ。子供の頃、小銭を握り締めて何度も来ていたハズだけど、六歳念仏踊りをまともに見た記憶はない。りんごあめやら、カキ氷やら、なんやらかんやら、モノを買うのに必死だったのだ。まあ小学生あたりに地元の伝統芸能に興味を持てという方が無理というものだ。京都五山送り火が終わって、この祭りが終わると夏休みも本当に終わるのだ。長い長い夏休みだったけど、永遠には続かない事を知らされる時期だった。

夏の相棒

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 愛称はヤッピーと言う。毎年夏になると事務所の窓に現れるヤモリのことだ。真夏の夜、窓の灯りに誘われて網戸に蚊や虫が群がる。それを捕食しているのがヤッピーだ。今日はよほど機嫌が良いのか、こうして昼間に姿を見せている。
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 僕はいつもヤッピーの居る窓に背を向けて座っている。距離にしておよそ3mぐらいである。ここに居る目的はそれぞれ違うけど、そんな距離間でお互いひと夏過ごすのだ。蒸暑い夜には必ずそこに居て、気が向いたら虫を食べている。捕食の瞬間を何度も見せてもらったが、それは目にも止まらぬ早業だ。動いたと思ったら次の瞬間に獲物は口の中にある。モノ言わぬ相棒がパフォーマンスを見せてくれた瞬間でもある。


 気楽そうに蚊や虫を食べるヤッピーであるが、危険が無い訳ではない。食物連鎖のピラミッドの中で見れば中位に位置するヤモリやトカゲは常に上位のカラスやトンビに狙われているのだ。だから昼間はメッタに姿を見せない。用心深いヤッピーは忍者でもある。何と彼のスーツはいろんな色に変化するスグレモノだ。コンクリートの壁にだって隠れてしまう保護色は見事だ。そんなヤッピーとも、もうすぐお別れである。

2008年9月

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