遊園地に行った。春休みに入った子供達に対するサービスである。行き先は万博公園にあるエキスポランドだ。僕の場合、土日は必ず仕事だから、子供と休みが重なる日はそう多くない。ゴルフやら何やらの誘いを断り、子供と一日過ごす事にした。天はそんなささやかな親心を酌んでくれたのか青空をくれた。万博公園の桜の蕾が赤く膨らむ3月下旬の事だった。
鳥だか何だか判らない姿をした塔がやはりそこに建っていた。太陽の塔だ。大阪万博のシンボルとして建てられたこの塔は同時に日本の高度成長のシンボルともいえる。万博の開催は昭和45年、1970年の事である。当時、7歳だった僕は、その華やかで大きな出来事をテレビで観ていた。今までとは違う特別なお祭りであるらしい事は分かった。三波春夫は「コンニチハ〜コンニチハ♪」と歌っていた。それから36年目の今年、僕とほぼ同時代を生きた太陽の塔は年男または年女という事になる。
高いやら、速いやら、目が回るやら、久しぶりの遊園地の乗り物はどれもスリルがあった。娘はジェトコースターの音が怖いらしく泣いていた。息子は乗りたい乗り物に、身長が足りずに乗れない事に不満なようだった。それでもみんな結構楽しめた。でも胃に悪い。
神戸ではポートピアランドが閉園するらしい。昔ながらの遊園地は、今のバーチャル世代の子供には通用しないのか。いや、そうではないだろう。経営が立ち行かない最大の理由は子供の数の減少だ。施設は今でも魅力的だと思う。懐古趣味だが、観覧車やメリーゴーランドは昭和の薫りがして別の意味で価値を感じる。しかし営業してもソロバンが合わない。各地で遊園地が閉園している。残念な事に昭和の遺跡はどんどん消えていく。
