時事・ニュース: 2005年1月アーカイブ

 2004年度末の受信料不払い件数は45万〜50万件に上り、今年になってからもそれは増え続けている。「赤城の山も今宵限り」などとふざけた事を言いながら海老沢は辞めたが、トップの首がすげ変わった事で受信料収入が戻る保障は何処にも無い。「雪印」を例に出すまでも無く、失った信用を取り戻す事が如何に困難であるか民間の経営者なら判るはずだ。がしかし、こと金満NHKのトップにおいては話は別のようだ。経営委員会で何を話し合ったのか知らないが、辞めるに当たって海老沢はこう言っている。

 「再生に向けた抜本的な道筋をつけることができた」

 申し訳ないが僕は笑ってしまった。50万人以上から総スカンを喰らっている現状でどうすれば「抜本的な道筋」がつくのか。現状把握能力の全くの無さは寒い「ブラックジョーク」のようだ。本気で再生への道筋がついたと思っているならこの組織はもう潰れるしかないだろう。

 やっつけ仕事のように技術系出身の後任人事を発表したが、NHKに自己再生の能力があるはずもない。かりに海老沢の辞任が再生への第一歩であるならば、その道筋をつけたのは経営委員会でもなければ国会でもない。山を動かしたのは我々の「不払い」だ。
海老沢NHK会長が辞任 後任に橋本専務理事が昇格 - asahi.com : 文化芸能

 前回、NHKによる受信料徴収の根拠である「放送法32条」の不備を書いた。同法は「受信契約」を強要するデタラメな法律であるのだが、法律の解釈以前に「電波」というものの本質を考えれば「受信料」などとうい考え方自体がおかしい事に気付く。「電波」は発信した時点で不特定多数が受信する事は自明だ。その「公共性」たるや水や空気と同列と言ってもいいぐらいだ。勝手に流している電波で「受信料」を取る行為は、不特定多数に宛てた「スパムメール」で「購読料」を取るのと同じだ。


 本多勝一の著書を初めて読んだのは大学生の頃だ。弱者側にたった論理展開は感銘を受けたと言うよりものすごく衝撃的だった。彼はずっと以前から「受信料拒否」を訴えている。言わばこの分野のパイオニアだ(笑)。NHK問題が注目される今、彼の著書「NHK受信料拒否の論理」朝日文庫がまた売れているようだ。

 NHKの海老沢会長の辞任が決定的だと報じられている。責任者なんだから当然だろう。「受信料支払い拒否」している件については前にも書いた。ではNHKが受信料を徴収できる根拠はとは何か。それは「放送法32条」だ。受信契約及び受信料について以下のように記載されている。
 
 「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」


つまり「テレビを置く者はただちにNHKと受信契約をしろ」と言っているのである。


 この放送法ができたのは昭和25年で民間のテレビ放送が始まるのはそれから3年後になる。昭和25年といえばまだ高度成長期前夜の事だ。何処に行ってもテレビなんてある筈もなく、庶民にはまず関係の無い話だったに違いない。その後の高度成長期を経て、テレビの普及と伴にNHKの受信料契約も伸びた事だろう。そして総ての家庭にテレビが普及した現在、NHKの受信料は「取れる所から取っている」のが実情だ。法律で決められているのになぜだろう。実は「放送法32条」には問題がある。


 そもそも「契約」とは当事者同士が「対等で自由な意思」をもって行われるべき行為であり、日本の「民法」においても根幹をなす概念だと言える。強制的に「契約をしなければならない」「契約しろ」なんてのはとんでもない話なのだ。「憲法違反」だと言う見方もあるぐらいだ。NHKは、ずっとそんな欠陥だらけの法律を根拠に受信料を取って来たというわけだ。契約が無効である以上、義務などハナからありません。

海老沢NHK会長、任期途中の辞任を示唆 - asahi.com : 文化芸能

2008年9月

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