近い将来、消費税が二桁になり、もらえる保証のない年金や保険料が家計を苦しめる。多くの年寄りを抱える日本は「重税国家」へ道をまっしぐらに進んでいる。その一方で役人達の金にまつわる乱脈ぶりはどうだろう。怒ってはいるが、やはり慎ましやかな日本の社会で支配的なのは、あきらめや閉塞感だろうか。奇しくも公約通り自民党をぶっ壊した小泉内閣が「改革の本丸」と位置付ける郵政民営化に関して雑感を少し書く。
国家予算の5倍、430兆円という郵政マネーは、元はと言えば郵貯や簡保に集まった国民の財産である。しかし、その金は法律で民間には貸せない事になっている。では何処で運用するのかと言うと、道路公団、住宅金融公庫のような特殊法人や地方自治体あるいはその外郭団体などに貸し出されている。これを財政投融資というが、その規模から「第二の国家予算」とも呼ばれている。
ところが特殊法人や地方自治体の外郭団体はどれもこれも無責任でいい加減な所が多い。仕事を何処かに「丸投げ」して海外を遊び歩いている特殊法人の役員がテレビや雑誌でしばしばヤリダマに上がっているが、どう考えても存在自体が社会悪である。しかもコスト意識がまるで無いから、それこそ「ドブに金を捨てる」ような事が繰り返されいるのが実態だ。特殊法人や自治体の外郭団体のやりたい放題は、マスコミの吊るし上げにもかかわらず、一向に改善されないようだ。使った「湯水」のツケは必ず税金という形で国民に回される。「蛇口を閉める」という意味からも民営化は意味のある事だろうと僕は思う。
「郵政民営化には賛成だが、この法案は賛成できない」
郵政民営化に反対した議員たちの言い分でよく聞かれる意見だ。「総論賛成、各論反対」というワケである。詭弁もいいところである。「この法案」の後に「他の法案」があると思っているのだろうか。改革が本当に必要と思っているのなら法案を通す事が先決で、小泉政権で民営化ができなければ永久に実現できない事ぐらいは僕にだって判る。
忘れてはならないのは、反対している議員も全員、郵政民営化こそ最大の政治課題とした小泉を党総裁に掲げ、「民営化賛成」を口にして選挙を戦って当選した人間である。「殺されてもいい。それくらいの気構えでやっている」とまで言ってのける小泉首相に比べれば、「我田引水」の族議員たちの言い分は説得力が無さすぎる。反対派には「強引すぎる」「ヒットラーだ」なんて意見もあるが、さもありなん、自殺途上にあるこの国を救えるのは変人か、さもなければ独裁者ぐらいだろう。
「改革」を叫び当選しておきながら、「自分の信念は曲げられない」と自民党岐阜県連で芝居じみた涙を流した野田聖子元郵政大臣には何かヘンテコだ。そして昨日、反対派の綿貫氏、亀井氏らによる「国民新党」結成の記者会見が行われた。話の中身は、自分達を追いやった自民党執行部への恨みつらみ以外は、大した話もなかった。記者会見のくだりで綿貫氏はこう言った。
「私たちは何も民営化には反対では無いんです、しかし・・」
何なんだろうか・・
asahi.com: 亀井静香氏ら新党結成へ 郵政反対派を募る?-?政治
