天空の集落と水の器

“よしみね道”と呼ばれる府道208号は善峰寺へ続く道である。道としての歴史は相当古いと思われる。向日神社の南、西国街道に端を発する同道は、大原野を横断して、西山々麓へと分け入って行く。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAゴルフ練習場を過ぎて、高速道路の橋脚をくぐった辺りから勾配は徐々に増してくる。山門の手前、バスの駐車場辺りの勾配は、15%以上だろうか。まさに”激坂”となる。脂が乗った戻り鰹のようなオヤジはとうの昔に白旗を上げている。ペダルを外してゼイゼイ、ハアハア、まったくの役不足である。

険峻な小塩山(おじおやま)の中腹にある善峰寺は、崖に建っているも同然だ。自転車で山門まで来るのも大変な試練だが、実は、その先も激坂は続いている。善峰寺の坂道が本当に恐ろしいのはここからなのだ。天空の集落、杉谷までの上りは、最大斜度が30%にもなろうかという極悪非道ぶりだ。坂というより壁である。時折、若いローディーを見かけるが、彼らは猛者である。

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善峰川のホタル

西山連峰の釈迦岳の東、善峰寺の足元で湧き出た水は、善峰川となる。竹林と棚田を縫って流れる善峰川は、いくつかの支流を束ねて、大原野を貫いている。梅雨前線が南へ下がったある日の夕方、善峰川の上流を訪ねた。

初夏の夕暮れ、里山の空気は心地良い。群青の暮れ行く西の空に山の稜線が浮かんでいる。子供の頃の記憶なのか、埋め込まれた遺伝子なのか、どうしてか6月の薄暮は郷愁的だ。

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杉谷集落と善峯寺の紫陽花

080613 018.jpg雨の中休みが青空をくれた。ほんじゃと金蔵寺に至る山道を上った。竹林と棚田を縫って、ゆっくり散歩である。とは言うものの、道はだんだん険しくなって来る。峠近くの勾配は極悪非道で、コンクリート路面は荒れている。余り頑張ると、ロクな事ないので押して歩いた。が、クリートが滑って歩くのも難儀である。

逢坂峠を越えると分かれ道に出る。直進で高槻市、左折して杉谷。杉谷方面には大型車は入るなと書いてある。道が狭くて急峻なのだ。左折して杉谷へ向いた。

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菜の花が咲く大原野をホッツキ漕ぐ

東京から染井吉野の開花のニュースが伝わった土曜日、京都もゴッツ良い天気だった。その陽気に誘われて、そこいらをホッツキ歩いた。いや、ホッツキ漕いだ。駆るのはもちろん、国会で遣り合っているガソリン暫定税率がどうなろうが、何か食って乗り手が補給さえすれば、年度末工事のひどい渋滞に泣かされる車の脇を、スルスルと追い越して行けるという、例のシャカシャカである。
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行くは大原野の善峰寺道、西山々麓の中腹にある善峰寺の門前に続く坂道である。民家を抜けて、田畑を抜けて、竹林を抜けて、上った。序盤は緩やかだが、だんだん斜度が増してくる。行き着く寺の駐車場あたりの斜度はとんでもない。行けば分かる。
写真は、日に日に勢いを増して、ソレっぽくなって来た大原野の菜の花