山法師の季節

雨が降る季節だ。空には灰色の梅雨雲が屯(たむろ)している。ひとりでいると少し沈鬱な気分になる。そうそう明るい気分にはなれないのは天気のせいばかりじゃないかも知れないが、ひとまずは、どんよりとした梅雨空に責任を嫁せようと思う。

梅雨前線が降らせた雨は、大原野のあちこちを潤している。木々も、花も、田畑も、たっぷりと水を吸う時期だ。四季を操るモンスーン気候の大いなる恵みによって、西山はどっぷりと洗われ、緑はいっそう深くなる。

雨あがり、山の緑に呼ばれるように家を出た。駆るは、産まれつき湿っぽい性格の五十男も、こいつに跨りペダルを踏めば、もうすぐ始まるツールド仏の青空のようにスカッとした男になれるんじゃないかと錯覚させてくれるロードバイクである。

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ツール・ド・フランスの風景と長雨の影響

よく降る梅雨だ。梅雨入り当初、お天気キャスターは「空梅雨に警戒して」などと言っていた。が、結果はこの有様だ。長雨の尻から大型台風が追い討ちを掛けて、九州あたりでは”記録的”に降っている。
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一週間ばかりロクに太陽を見ていない。自転車にも乗れず、悶々とした日々を送っている。それとは対照的に、深夜に観るツール・ド・フランスの風景のなんと素晴らしい事か。乾いた空気に青い空、赤い屋根が彩る平原に美しい道が延々と続いている。ロードバイクは本来こう言う道を走るべきだと思う。
長雨の影響は我家の中枢部にも及び始めた。これだけ降ると悪性の湿気がニセ風水師である家人の脳神経を刺激する。「洗濯物が乾かない」と愚痴っているうちはまだマシで、イライラが進行すると矛先がコチラに向いて来る。
家人 「何よこれ」
私  「自転車です」
家人 「自転車は分ってます。また殖えたじゃないの。いい調子ね」
私  「いや、はい」
家人 「いつまでここ置くつもり」
私  「早急に片づけます」
家人 「それから玄関に自転車とか部品とか遊び道具とかを置くのやめてちょうだい。風水上、良くないんです」
私  「重ね重ね申しわけありません」
台風は超大型である。去るまでじっと我慢だ。