桜を数える妻とキッチンに立つ夫

3月の終わり、例年より少し早く、背割り堤の桜は満開を迎えた。青空に薄いピンクのソメイヨシノが映えている。私は毎年のように、この桜を観ている。その桜並木を家人と歩いた。家人が言った。

「あと何回桜を観れるかな」

なんでも先ごろ聴いた竹内まりやの曲の中に、同じ問い掛けがあったという。確か「デニム」というアルバムに、そんな歌があった。調べると「人生の扉」という歌だった。私も歌の詩に共感を覚えながら桜を眺めた。そして、桜が散ってしばらくすると、私たちは一つずつ年を取る。

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春のパスタと自転車ワイン

OLYMPUS DIGITAL CAMERA乙訓を抱く丘陵地の大方は竹林である。そこで筍(たけのこ)が最盛期を迎えている。朝掘った筍は、麓に点在する店で販売されている。地元の筍はちょっと高級である。出るところに出れば、一本数千円の値が付く。奥海印寺あたりのこしゃくな坂道を自転車で上って、ゼイゼイ言って、出来れば値切って、朝掘り筍を買って帰るというのが毎年の恒例だ。

 

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