ある日の事、友人の薦めで中国整体なるものに行った。ヘルニア沼で溺れるオヤジは、藁をも掴む思いである。
その中国整体師は初老の男だった。白い顎ヒゲを蓄えている。どことなく怪しい雰囲気だ。甲羅こそ背負ってないが、サングラスを掛けてアロハシャツでも着れば、亀仙人である。
腰を屈めた瞬間、背中に電流が走った。あまり大袈裟には書きたくないけど、受け取るハズの書類が取れなかった。ついでにアーッと声まで上げた。これほどの衝撃は生れて初めてだった。GWを目前に控えた私の体を襲ったのは、オヤジ病の王道、ギックリ腰である。