赤い指切りグローブ

wpid-fb_img_1440033711159.jpg夕立の雨が降ると、残暑も一息である。濡れた竹林には凌ぎやすい空気が立ち込めた。大原野の田圃はまだ青いが、稲穂は実りを見せている。空気が冷めた夕時、里山を飛ぶ赤トンボが、季節が進んだ事を教えている。

少しずつ季節は流れて、当たり前だが、その分歳をとっている。脚元にまとわり着いていた子供たちは、いつの間にやら大学生と高校生で、私とほぼ同じ目線にある。何を訊いても、そっけない態度で、会話は続かない。彼らが見つめるのは、スマホかパソコンばかりで、親の顔を見る事は5秒とない。

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