春の計画

奈良をウロついた翌日も素晴らしい天気だった。坂道ばかり這い回ったせいで、太股あたりが少し張っていた。軽く回したくて自転車道に出た。暖かく風も穏やか、自転車乗りも多く見かけた。
スコンと抜けた北の空に愛宕山があった。つい三週間前は真っ白だった頂も見事に衣更えされている。ぼちぼち行けそうな雰囲気だ。とか言っても、愛宕山麓の越畑までの上り道は、僕には相当キツイ。でも行きたい。
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観光客が往来する渡月橋を渡って、山陰線の踏み切りを渡って、嵯峨野に来た。冬の間、泥原と化していた広沢池も今は水を取り戻していた。春本番か。いよいよソレっぽくなって来た。行きたい場所は山ほどある。少ない休日をどう使うかが問題だ。経験上、計画はたいていスンナリとは行かない。

鯉上げ

京都の紅葉は今週と来週あたりが佳境だろうか。週末でなくとも嵐山などは物凄い人出で、渡月橋はたわんで見える。ここ最近は、中国あたりからも人が大勢やって来るので、雑踏から聞こえて来るのは、広東語か、北京語か、判らないが、そんな言葉だ。

有名寺院では、芋を洗うような、混雑の中での紅葉見物だ。そもそも紅葉にしろ、寺社にしろ、心穏やかな閑静があってナンボじゃないだろうか。決して安くない拝観料を払って、庭をぐるりと周って、トコロテンよろしく人が吐き出されている。ライトアップした寺院では夜まで商売だ。まさに書き入れ時である。いったい京都の価値とは何だろうか、と毎年考えさせられる。
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狂気の沙汰の雑踏を避けて、嵯峨野の田園地帯にペダルを向けた。広沢池は冬支度の真っ最中だった。三日前に通ったときには、まだ水があった。しかしこの日、目の前は泥の荒野だった。嵯峨野に冬を告げる「鯉上げ」が始まった。上げられた、鯉、鮒、モロコ、川海老などは畔で即売される。とうとう冬だ。

嵯峨野散策

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見事な秋晴れのこの日、嵯峨野の広沢池に行った。場所は右京区嵯峨野で観光地で有名な嵐山に程近い。京都市内ではあるが、この辺りは田畑が広がる。のどかです。