女優と彼岸花

季節の変わり目である。朝晩は冷え込むようになってきた。暑かったり、寒かったり。寝る時に何を被ればいいのか。やっと最近、寝間着を短パンから長いスウェットに変えた。

西山の麓、大原野の田園では、稲穂が実りの頭を垂れている。それを乾いた風がユサユサと揺らす。空を見上げれば、並んだイワシ雲が秋の到来を告げていた。

秋ともなれば、オヤジは辺りを放浪する。駆るは、四季の変化を股間の筋肉と鼻の粘膜から感じさせてくれるという自転車である。西山山麓は坂道が多いから、時速は20キロかそれ以下だ。そんな速度に夢中である。肺に酸素を取り込み、ペダルを踏んで観る景色はもう麻薬だ。

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秋桜と花ざかり

雲ひとつ無い青空が現れた。大陸性の高気圧が乾いた風を吹かせて、太陽は柔らかい陽射しを注いでいる。実りの頭を垂れていた稲は刈り取られ、柿畑のソレは順調に色を変えつつある。

大原野は秋本番である。朝夕の冷え込みが心地良い今時が、自転車放浪が命綱のオヤジにとっての絶好期である。

西山連峰の麓。高速道路を見渡す丘陵地。農道の脇に秋桜が群生していた。毎年咲く場所だ。青空に薄いピンクが映えている。

およそパソコンで、「こすもす」と入力しても「秋桜」とは変換してくれない。秋桜は本来、”あきざくら”と読む。秋桜(コスモス)を定着させたのは、山口百恵が歌ったあの歌である。

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