龍の湖と月ヶ瀬梅渓 -春の輪行その1-

春の早朝。パッキングしたロードバイクを担いで、電車に乗った。自転車業界で言うところの輪行(自転車を手荷物にして電車に乗る事)である。スポーツバイクが人気の昨今、輪行については、あちこちの雑誌やメディアで紹介されている。自転車のパッキングと多少の作法を習得すれば、電車と自転車の連係で活動範囲は格段に広がる。花粉の飛散と共にオヤジの鼻はムズムズ、気持ちはソワソワ、前夜からゴソゴソと支度をして、ひとり善がりなオヤジの旅の始まりである。

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美山サイクルロードレースと佐々里峠

OLYMPUS DIGITAL CAMERAどうにかこうにか九鬼ヶ坂峠を越えてかやぶきの里にやって来た。『まんが日本昔ばなし』よろしく、山間の集落に茅葺屋根の民家が並んでいる。日本の原風景といったところだ。ここは今や、美山町一番の観光スポットだろう。人も車もバイクもワンサカいる。数年前に訪れた時と比べて、駐車場が整備されて食事ができる店も増えていた。ちょっと休憩して、ざる蕎麦を一枚食べた。

この日、たくさんのローディを見かけた。ちょうど一週間後の日曜日、『京都美山サイクルロードレース』が催されるのだ。レースの下見に来るくらいだから、みんな速そうなお兄さんばかりである。美山のレースは、素晴らしい環境で、しかも公道で行われる。人気があるのも頷ける。その昔、身のほど知らずにも、出場してみようかと真剣に考えたが、実現していない。

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安栖里から美山へ

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安栖里(あせり)駅で下車した。JR山陰本線には無人の駅が少くないないが、安栖里駅もその一つである。山を背にしてホームがあるだけで、駅舎のようなものはない。改札口もない。駅前といっても民家がちらほらだ。ホームの出口付近に切符の回収箱が置かれていた。

安栖里や和知あたりは由良川が造った河岸段丘の土地である。特に安栖里は、河岸段丘と扇状地が合いまって、見事な景色を見せている。駅のホームから見る対岸の段球面には、田植えが済んだ棚田と集落が広がっていた。

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